研究室関係の仕事を学生にお願いするかどうかの2つの判断基準

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ここでいう研究室関係の仕事というのは、学生の研究や学生が研究する上で必要なことについてではありません。研究用のパソコンの設定とか、廃液の処理とか、学生の部屋の掃除とか、研究したり研究環境を整えたりするのに必要です。こういったことは、学生にお願いしてやってもらうというか、学生自身が行うものです (もちろん、必要なことすべてを学生がやるべきというわけではなく、スタッフがしたり業者にお願いしたり、といったこともあります)。

“研究室関係の” 仕事とは、たとえば

  • 研究室のウェブサイトの作成・管理
  • 共同研究関係の仕事
  • 研究成果や研究室を紹介するための資料作成

などです。卒業論文とか修士論文とかに、直接は関係ない仕事って感じですね。

このような仕事を学生にお願いするときには、

① 学生の成長につながるか?

② 学生に信用が貯まるか?

の2つを考えます。そして、2つとも Yes であったときに、その仕事を学生にお願いすることがあります。もちろん、学生に ”お願いする” わけですから、学生は拒否してもよいわけです。

ちなみに、研究者と信用については、以前にこちらに書きました。

これからも研究者は論文を論文誌に投稿するのか ~今後の研究者に求められること~
大前提 まず大前提として、これからも少なくとも10年は論文を書いて論文誌に掲載されることが、研究者として評価されたり、博士号取得の要件だっ...

たとえば研究室のウェブサイトの作成・管理でしたら、学生がウェブサイトを運営することで、ウェブサイトやHTML・CSS などについて詳しくなるので、学生の成長につながり、① は満たすと思います。しかし、学生には信用が貯まりません。いくら素晴らしいウェブサイトを学生が作ったとしても、評価されるのは研究室の運営者です。学生ではありません。② を満たさないわけです。なので、わたしは研究室のウェブサイトの運営を、学生にはお願いしていません。研究室のウェブサイトを管理するくらいなら、学生は自分のウェブサイトを作れば、① も ② も満たすので、そのほうがよいですね。

共同研究関係の仕事を学生にお願いするかどうかは、研究テーマや内容によります。簡単すぎると ① の学生の成長になりませんのでお願いしませんが、そうでなく、かつ ② を満たすようであれば、共同研究先の承諾を得たのちに部分的にお願いすることもあります。もちろん、学生に信用が貯まるように、共同研究先に定期的に送る資料には “学生の” 成果であることをしっかり明記します。共同研究先と相談した後ですが、研究成果を学生の名前で公に発表することもできるわけです。

資料作成についても、それを学生の名前で、学生自身が発表するものでなければ、お願いしません。学生が裏方として資料を作成して、研究室運営者 (などのスタッフ) が発表するのは、わかりやすい資料を作成しようとすることで ① の学生の成長にはなるかもしれませんが、② の学生の信用にはならないためです。発表者に信用が貯まります。学生が作った資料は、自分自身でしっかり発表して、信用を貯めてほしいと考えています。

以上が、研究室関係の仕事を学生にお願いするかどうかの わたしの方針です。

・・・このような方針ですが、もし、もし、金子研の学生で研究室関係の仕事をやらされている感がある人がいたら、指摘してください!

質問やコメントなどありましたら、twitter, facebook, メールなどでご連絡いただけるとうれしいです。

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