努力しろ、研究しろ、って話ではありません。ちょっとした数式遊び・数値遊びです。
研究成果は努力に比例するから時間をかけて努力しましょう、って聞いたことないでしょうか。もっと一般的に、成果・成功は努力に比例する、って話もありますよね。
わたしは違うと思います。そうではなく、
研究成果は正しい努力の二乗に比例する
と考えています。より一般的には、
成果・成功は正しい努力の二乗に比例する
ということです。
『正しい努力』 と 『二乗に比例する』 とに分けて説明します。
正しい努力って何?
努力って、たくさん努力した、少ししか努力しなかった、といった『大きさ』ではなく、『大きさ』と『方向』をあわせもったもの、であると考えます。つまり、スカラではなくベクトルです。
たとえを使って説明します。バスケットボールの選手が2人いたとします。AさんとBさんです。2人とも目標は、次のバスケットボールの試合に勝つことです。それぞれ1時間を使って、
- Aさん:バスケットボールの練習
- Bさん:サッカーの練習
をしました。2人とも努力の『大きさ』は同じとしましょう。でも、『方向』は違いますよね。バスケットボールの練習をしたAさんのほうが、より『バスケットボールの試合に勝つ方向』に向かっています。ただし、Bさんもサッカーをすることで足腰は鍛えられますので、多少は『バスケットボールの試合に勝つ方向』に向かっているといえます。
一般的に、下の図のようになります。
言いたいことは、努力の中で正しい方向の成分が重要、ということです。正しい努力の正体はこれです。
どれだけ努力したか、が重要なのではなく、どれだけ正しい方向に努力したか、が重要なのです。
どうして二乗に比例?
続いて二乗に比例する理由です。まず、人のもっている技能が大きければ大きいほど、正しい努力をすればするほど、(研究)成果は大きくなります。つまり、
成果 = 技能 × 正しい努力
と表されます。
次に、技能を見てみましょう。才能があればあるほど、正しい努力をすればするほど、技能は伸びます。すなわち
技能 = 才能 × 正しい努力
です。
よって、2つ目の式を1つ目の式に代入すると、
成果 = 才能 × 正しい努力 × 正しい努力
= 才能 × (正しい努力)2
となるわけです。成果が正しい努力の2乗に比例することが示されました。Python言語をしっかりトレーニングすれば、Pythonのスキルも上がるし、トレーニングした分とスキルが上がった分 研究成果も出やすくなる、といったところでしょうか。
成果・成功が努力の2乗に比例する話は、以下の本もご参照ください。
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける
ちなみに、『努力』は『挑戦』・『チャレンジ』と置き換えてもOKです。実際わたしは、挑戦・チャレンジと同じような意味で努力という言葉を使っています。
以上です。
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