明治大学応用化学科では、4月に各研究室に4年生がゼミ生として配属されます。データ化学工学研究室(金子研)にも、毎年配属になる4年生がきます。
そんな4年生たちへの、金子研における指導のスタンスは、学生それぞれ自分自身でやろう、ただそのためのサポートは最大限にするよ! です。
というのも、わたしのこれまでの指導経験や自分自身の経験から、
自分で能動的に身につけたものしか自分の中に残らない
という考えがあるためです。こちらから一方的に教えたもの (学生としては受動的に教えられたもの) って、意外とすぐに忘れたり、結局そのままになっちゃったりするんですよね。なので、分からないことや難しいことも、とりあえずは自分自身でなんとかしてみようよ、というわけです。
実際、研究室の学生は、(これまでの応用化学科の講義でやっていないような) 統計的な手法・情報学的な内容についても自分で調べようとしますし、プログラミングも自分でやろうとしますし、論文も自分で読もうとします。そうすることで それぞれの学生の中に残りますし、そうする過程が大事であると考えています。実際に (正しく) 調べられた、プログラミングできた、論文が読めた、ということは二の次といっても過言ではありません (もちろんそうなるようにこちらでその後のサポートはしています)。
最初から 学生自身だけで 完璧に できるわけではありません。学生たちがやった結果を見て、教えることはできるだけ最小限にして、基本的には質問形式で次に進むためのアドバイスをします。
こうすることで、知らないことがあったら自分で調べる力、できないことがあったら自分で乗り越える力、が身につくものと考えています (こうしないと身につかないのではないか、とも思います)。
にっちもさっちもいかない学生には、”ドーピング” するように手取り足取りやってしまうこともありますが。。。それも最小限にとどめています。
こういった指導方法は、指導する学生が少人数でないと難しいです。なので、いわゆる一般的な講義や学生実験では、どうしても学生が自分でやること に対する こちらで教える内容 の割合が増えてしまいます。人数が多い分、学生それぞれが実施した内容に対するフィードバックが追いつかなくなってしまうわけです。
ただ、講義における その割合を改善するについては、今後のわたしの課題としてトライ&エラーをしているところです。
以上です。
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