(ノート)パソコンの選び方~金子研で購入するときにチェックする7つの項目~

データ化学工学研究室 (金子研) では学生一人ひとりにノートパソコンを貸出しています (もちろん自分のノートパソコンを使っても OK !)。基本的にデータ集め・データ解析・資料の作成などはそのノートパソコンで行い、大きな計算をするときは研究室にあるデスクトップコンピュータに計算させる、といった感じです。

今回は、研究室でノートパソコンを購入するときにチェックする項目について説明します。たまに企業の方から、どのくらいのスペックのパソコンであれば金子研でやっているデータ解析の計算をできますか?、と質問されることもありますので、参考にしていただければと思います。

ノートパソコンを購入するときに見ているのは以下の7項目です。

 

  1. OS (Operating System, オペレーティングシステム)
  2. 重さ
  3. メモリ容量
  4. ストレージ容量
  5. クロック周波数
  6. コア数
  7. 価格

 

順に説明します。

 

1. OS (Operating System, オペレーティングシステム)

Windows か macOS です。最近のソフトウェア・アプリケーションはどれも Windows でも macOS でも動きますので、そのあたりは気にしなくてよいです。使い慣れたほうがよいでしょう。金子研では学生それぞれ好きな方を選んでもらっています。

 

2. 重さ

軽いほうが持ち運びしやすくてよいです。あまり重いと解析したり資料を作ったりする やる気も削がれてしまいますからね。金子研にはコアタイムはなく、家でも解析してよいことにしていますので、学生にもノートパソコンを持ち運んでもらうために重さも気にしています。できれば 1 kg 未満がよいでしょう。

 

3. メモリ容量

メモリは、たとえばパソコンに計算させるときに必要なデータを一時的に保存しておく場所のことです。大きいほうがよいです。ノートパソコンをサクサク使うためには少なくとも 8 GB は欲しいです。金子研では 16 GB 以上のものを購入しています。

 

4. ストレージ容量

データを保存する場所であり、大きいほうがよいです。ストレージの種類も

 

  • HDD (Hard Desk Drive, ハードディスクドライブ)
  • SSD (Solid State Drive, ソリッドステートドライブ)

 

があり、金子研ではすべて SSD です。起動の速さやデータの読み込みの速さなどが、HDD と比べてとても速いです。大きさは 256 GB とか 512 GB とかです。

もちろんバックアップ用に、ネットワークドライブや外付けハードディスクも使っています。

 

5. クロック周波数

この数が大きいと、パソコンの計算速度が速くなります。大きいほうがよいです。1.8 GHz とか 2.2 GHz とか 2.8 GHz とか 3.2 GHz とかです。決めるときには、同じく CPU の性能である次のコア数と、価格とを見ながら決めています。

 

6. コア数

この数だけ、パソコンで複数並行して計算させることができます。たとえばコア数が 4 であれば、GAPLS・GASVR・ベイズ最適化・構造生成の4つを同時に計算できるわけです。

上のクロック周波数が大きいと一つの計算が早く終わり、コア数が大きいとそれだけたくさんの計算を並行して進められます。クロック周波数とコア数の両方が大きいとよいのです。ただ、両方大きいとそれだけ価格も高くなってしまいます。なので、クロック周波数を抑えてコア数を大きくしたり、コア数は小さくする代わりにクロック周波数を大きくしたりしています。ノートパソコンでいえば、1.8 GHz で 4 コアにしようか、2.8 GHz で 2 コアにしようかといった感じです。価格との兼ね合いや必要な計算の種類で決めます。

 

7. 価格

もちろん価格は低いほうがよいです。そのときの予算の範囲内になるようにします。

 

まとめ

以上の7項目を総合的に見て、購入する (ノート) パソコンを決めます。OS を決めてから、他の6項目についてパレート最適解を候補として、予算の範囲内になるように、候補の中から良さそうなものを選びます。

パレート最適解やトレードオフについてはこちらをご覧ください。

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以上です。

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