データ化学工学研究室 (金子研) では学生の成長を最優先に考えていることはこちらに書いたとおりです。
学生が成長して、研究スキル (能力・技能) が高まります。ただ、研究スキル、研究する能力といっても一つではありません。
ここでは、研究力を15の力に分解しました。わたしは、学生がそれぞれの力をどれくらい伸ばしているかで、学生の成長を確認しています。以下が15の力です。
- 調査力
ネットで検索したり、論文や本で探したりして、自分の知りたいことを調査する力
- 理解力
ネットの記事・論文・本を読んだり、図表・映像を見たり、人の話を聞いたりして、その内容について正しく自分なりの理解をする力
- 問題発見力
世の中にある問題・課題を発見する力
- アイデア力
課題を解決するアイデアを見出す力
- 仮説設定力
アイデアに基づいて検証できる仮説を設定する力
- 検証力
仮説を検証するために必要十分な内容を設定し、検証する力
- 考察力
実験結果・シミュレーション結果 (インプット) から、自分の頭で考えてアウトプットにする力
- 抽象化力
具体的な結果・手法・技術・考え方などを抽象化して考える力
- 具体化力
抽象的な結果・手法・技術・考え方などを具体化して考える力
- 応用力
ある分野での結果・手法・技術・考え方などを別の分野に応用する力
- 表現力
相手に伝えたいことを、相手のバッググラウンド (背景・専門分野・レベル) を考えて、文字や図などで分かりやすく論理的に表現する力
- コミュニケーション力
相手のバッググラウンド (背景・専門分野・レベル) を考えて、情報を伝えたり、受け取ったりする力
- 教育力
相手のバッググラウンド (背景・専門分野・レベル) と到達目標を考えて、相手に教える力
- リーダーシップ力
他の人と協力しながら、”研究” を進める力
- 監督力
いろいろな研究者・技術者の専門分野を考慮して、適材適所で人員を構成し、ある程度広い範囲の研究を計画したり進行したりする力
これらの力を総合して研究スキルであると考えています。もちろん、学生によっては得意な力・苦手な力があると思います。なので、研究が得意か苦手か、といったようなざっくりとした感じで学生を見ているわけではなく、力ごとにメガネを変えるようなイメージで、学生を見ています。
それぞれの力をバランスよく伸ばせるようにしているわけではありませんが、機会があるごとに各学生がそれぞれの力を伸ばしてもらえるよう、気を使っています。
以上です。
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