いろいろなオノマトペ(擬声語)を理解できる理由は具体化と抽象化にあり!この考え方は言葉の意味を説明するときにも使える!

お話しするとき、ついついオノマトペ (擬声語) を使ってしまう人も多いと思います。オノマトペは、くねくね とか ツルツル とか ほんわか とか、状態や感情などの本来は音にならないものを、言葉で模倣したものです。会話の中でよく出てきますよね。

オノマトペは、聞けばなんとなく意味がわかると思います。その理由の一つは、オノマトペから具体的な実体を想像できるからでしょう。わたしの場合、くねくね と聞けば、蛇みたいのを想像しますし、ツルツル と聞けば水晶みたいのを想像します。想像する対象は人それぞれと思いますが、一度聞いて実体を具体化できるようになれば、それと似たものとして、オノマトペの意味は通じるはずです。

ただ、具体化できないオノマトペについても、誰から教わることなく意味がわかってしまうのではないでしょうか。

例えば、「その言葉の意味について、ざっくり説明してください」 と言われても、意味はわかるはずです。ざっくり、に置き換わる実体はありませんが、なんとなく、大雑把な説明でいいんだなあとか、大体の説明を求められているんだなあと考えるでしょう。

他にも、「今日はみっちり打ち合わせしましょう」 とか、「あの人はガツガツ研究するタイプですね」 とか、「今日は仕事がサクサク進みましたよ」 とか聞いても、意味はわかると思います。みっちり、ガツガツ、サクサク、には具体化されるモノがないにもかかわらず、です。

なぜ意味がわかってしまうのでしょうか?わたしの考えは、ちゃんと抽象化ができているから、です。

たとえば、ざっくり説明してください、というフレーズをはじめて聞いた人がいても、その人はどこかで 「ざっくり」 という言葉は聞いたことがあるはずです。料理をしたり料理番組を見たことがあったりすれば、ざっくり三等分するとか、大まかに切るときに 「ざっくり」 という言葉を聞いたことがあると思います。そのときに、ただ材料を大まかに切るという意味だけでなく、それを抽象化して、細かいことはあまり気にしない、という理解もしていると思うのです。

なので、ざっくり説明してください、といわれたときも、ざっくり → 細かいことは気にしない → 大雑把な説明でいいんだ! となり、意味がわかるわけです。

みっちり打ち合わせしましょう、についても、それ自体は聞いたことがなくても、容器にペースト状のものが 「みっちり」 つまっていることは、どこかで聞いたことがあるはずです。その、入れ物に隙間なく詰まっている、ことから抽象化して、余すところがない、ことを理解することで、みっちり打ち合わせしましょう、と聞いても、余すところがない → 手を抜かずに十分に打ち合わせするんだ! と解釈するわけです。

ガツガツ、についても、ガツガツ食べる、というフレーズから抽象化して、積極的に、となることで、ガツガツ研究するタイプ、と聞いても、積極的に研究するんだなあ、と理解するのだと思います。サクサク、についても、クッキーなど食べるときのサクサクから抽象化して、軽快に、となることで、仕事がサクサク進んだと聞いても、仕事を軽快にこなせたんだなあ、と理解するでしょう。

このように、いろいろなオノマトペを理解できる理由として、具体化抽象化がキーワードと考えています。

オノマトペは、人と話をする中で相手に意味を伝えるのにとても便利です。ほんわか、というオノマトペを使わずに、同じ意味のことを伝えるのは難しいでしょう。

ただ、すべての人が多種多様なオノマトペをすべて理解しているわけではありません。ある程度めずらしいオノマトペを相手に説明したいとき、先ほどの具体化抽象化が有効だと考えています。具体例を出したり、具体例を抽象化したりしながら説明するわけです。

オノマトペのような、それだけではあまり意味のない言葉の説明に有効ならば、他の言葉の意味を説明するときにも、具体化と抽象化は有効なはずです。たとえば専門用語を説明するときにも使えるのではないでしょうか。

さらにいえば、具体化と抽象化を駆使した考え方は、わたしはアイデアを出すときにも使っています。

 

以上です。

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