小島寛之, 「マンガでわかる微分積分」, オーム社, 2005
オーム社: https://www.ohmsha.co.jp/book/9784274066320/
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4274066320
データ解析や機械学習の多くの手法において、アルゴリズムの導出に微分・積分、主に微分が使われています。各手法の目的や各手法で達成したいことから、実際のアルゴリズムを導くためには、どうしても微分や積分が必要です。微分や積分の基礎を学ぶことで、手法の理解に役立ちます。
ただ一方で、実は最小二乗法をはじめとしたデータ解析や機械学習の多くの手法において、例えばサポートベクターマシンや深層学習のような高度な手法においても、そこまで複雑な微分・積分は出てきません。そのため、そこまで深く学ぶ必要はないとも言えます。
今回紹介する微分・積分の本は、タイトルにある通り、マンガでわかりやすいです。「マンガで・・・」 と書いてあると内容が薄そうに感じられるかもしれません。もちろん、いわゆる微分や積分の専門書と比べると、本において扱われる内容は絞られています。
ただ、データ解析や機械学習の多くの手法においては、高度な微分・積分は出てこないこともあり、いろいろな手法を理解するための微分・積分としては十分な内容となっています。
中学レベルの数学知識を基本としていますので、関数って何?という方でも、読み始めることができます。さらにマンガでわかりやすいです。
サクッと読むのであれば、数時間で読めると思います。データ解析・機械学習の勉強をはじめるときに自分の知識を確認したり、高校の数学や大学1, 2年生の数学をおさらいしたりするためにも、読むとよいと思います。
「マンガでわかる微分・積分」 では、データ解析・機械学習に関連する内容として、主に以下のことを学べます。
- 関数、合成関数
- 微分の基礎、和の微分、積の微分、商の微分、多項式の微分、合成関数の微分、逆関数の微分
- 積分、いろいろな積分の公式 (部分積分など)
- 三角関数の微分・積分、指数・対数の微分・積分
- テイラー展開
- 多変数関数、偏微分、全微分
以上です。
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