このたび、2021 年 12 月 21 日と 2022 年 5 月 13 日に、それぞれ POL 様が主催された講演会にて、お話させていただきました。
① 2021 年 12 月 21 日 ベイズ最適化を駆使した研究・開発~モデル設計と実践的な応用について~
② 2022 年 5 月 13 日 高機能性材料の研究・開発・評価・製造を変革するデータ解析・機械学習プラットフォーム『Datachemical LAB』
①では主に研究の話、特にベイズ最適化に関する研究・開発のお話を、②ではその研究・開発の成果をプログラミングなしで実現できるソフトウェア・ウェブサービスである Datachemical LAB についてお話させていただきました。主催された株式会社POLの皆様に感謝申し上げます。①は 330 名ほど、②は 130 名ほどお聴きくださり、また質問もしていただき、参加された皆様に この場を借りてお礼申し上げます。皆様どうもありがとうございました。
①の講演でお話ししたような内容について、データ化学工学研究室 (金子研究室) では今なお研究・開発を推進しており、継続的に研究成果をあげております。その研究成果は、論文発表や学会発表という形で報告したり、
皆様にもご利用いただけるように Python コードを公開したり、DCEKit という形でツール化したりしております。
このようなデータ解析や機械学習をするのに必要な知識や、実行する Python コードの扱いに必要な知識・技術は、本を通して解説したり、本においてサンプルコードを配布したりしております。
ただ、データ解析や機械学習の有用性や効果は理解していただいている一方で、忙しくプログラミングを習得する時間がない方も実際にいらっしゃいます。なかなかデータ解析や機械学習が浸透しない色々な現場に直面したり、お話をお伺いしたりする中で、私ももどかしい思いもして参りました。
そのため、②の講演でお話ししたような、プログラミングなしでデータ解析・機械学習を実行でき、化学や化学工学の分野でいえば分子設計・材料設計・プロセス設計・プロセス管理が可能になる Datachemical LAB を開発しました。ベイズ最適化をはじめとする手法により、効率的な実験計画を立てることも可能です。Datachemical LAB の機能については講演中にお話しし、またデモンストレーションもさせていただきました。以前に記事でも一部紹介しました。
講演を聴き逃した方は、①と同様に追加のアーカイブ配信があるかもしれませんので、チェックしていただけたらと思います。また、見逃した方でもサービスサイトにお問い合わせいただければ視聴できる動画を準備いたしました。
いろいろな企業・研究所・大学の方々と共同研究していたり、いろいろな研究者やエンジニアの方々とお付き合いしている経験からも、この Datachemical LAB で高機能性材料の研究・開発・評価・製造を「変革」できると確信しています。もちろん多くの方に利用していただきたいのですが、一方でまだ始まったばかりのサービスであることや、利用者の方々にきめ細やかなサービスをする必要があることから、最初は人数制限をして Datachemical LAB を提供しております。②の講演の後に早速サービスサイトにお問い合わせがあり、また購入契約に進んでいる方もいらっしゃいます。Datachemical LAB のご利用を希望される方は、お早めにご対応いただけると良いかもしれません。すみませんが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
講演会でもお話しいたしましたが、金子研究室で研究・開発が継続しているのと同様に、Datachemical LAB の開発も継続しております。例えば DCEKit で利用可能な機能は順次搭載していく予定です。ぜひ、Datachemical LAB の成長や、Datachemical LAB が変革していく世界も一緒にお楽しみいただけますと幸いです。
以上です。
質問やコメントなどありましたら、twitter, facebook, メールなどでご連絡いただけるとうれしいです。