データ化学工学研究室ではメンバー間での連絡手段として、メーリングリスト(メーリス)のかわりにSlack(スラック)を使っています。もともと日本化学会情報化学部会若手の会でSlackをr利用していまして、便利なので研究室内でも使うことにしたわけです。
Slackはチャットツールです。Lineの高機能版のような感じです。結論から言うと、研究室のなかの情報共有・コミュニケーションツールとしてすばらしく便利です。オススメです。ただ、メリットだけでなくデメリットもありましたので、実際に研究室内で使用して感じた8つのメリットと2つのデメリットとをまとめておきたいと思います。
メリット1: 無料
いきなりお金の話でアレですが、これから下にお示しする機能はすべて無料版で享受することができます。無料版の他には、月々お金を払うことでスタンダード版・プラス版もあります。価格・追加機能等はこちらをご覧ください。
メリット2: メッセージを送ったりファイルを共有したりするのが簡単
メールでは、メールの新規作成もしくは返信から、タイトルと本文を書いて、送信する、といった流れが必要ですが、Slackではメッセージを書いて送る、これだけです。必要なファイルもドラッグ・アンド・ドロップだけでアップロードして共有できます。手間がかからないわけです。この辺りの便利さはLineと同じですね。
メリット3: Channelという機能でいろいろな話題の管理が簡単
Slackにはchannelという機能があり、話題ごとに切り分けてチャットできます。メーリスですと、基本的にすべてのメールが受信箱もしくは受信ボックスに届くので、いろいろな話題のメールがごちゃまぜになってしまいます。もしくは話題ごとにフォルダを分けて、手動で選別しなければなりません。Slackではそのような面倒なことは一切なく、話題ごとにchannelを作り、適切なchannelにメッセージを送ればよいだけです。過去のメッセージやファイルを探すときも、channelごとにさかのぼったり検索したりすればよいのでとても楽です。
ちなみに金子研では以下のようなchannelがあります。
- #general・・・一般的な話をするchannelです。
- #assignment・・・新しく研究室に入ってくる学生たちが、すぐに研究をできるようになるわけではありません。研究に必要な知識・技術を身につけるために、最初はトレーニングを行っています。そのための課題に関するchannelです。わたしから課題を出したり、学生から課題に関する質問をしたり課題を提出したりしています。
- #meeting・・・ゼミ・談話会・懇親会といった研究室内の集まりに関するchannelです。日程調整したり日程変更したりします。
- #message・・・学生に対してわたしから(熱い)メッセージを送るchannelです。
- #need・・・研究室に必要なものを書き込むchannelです。
- #department・・・学科や学部に関する連絡をするchannelです。
- #random・・・雑談用のchannelです。
メリット4: 個人への連絡や一部の人だけでchannelを作ることもできる
メンバー間で一人ひとりに個別のメッセージを送ることもできます。実際、学生ごとの個人的な内容は個別に送っています。
また、今はやっていませんが、将来的に研究室のメンバーの人数が増えたときに、たとえばテーマごとに一部の人たちのみでチャットをするchannelを作ることもできます。
メリット5: Googleカレンダーと連携できる
Googleカレンダーで新しい予定が入ったり、Googleカレンダーの予定が近くなったりしたときに、Slackに自動的にメッセージを送るように設定することができます。実際、金子研究室では『金子研イベント』と『金子研メンバー予定』という共有カレンダーを使っていますが、そのイベントの一日前にはリマインドとして#meetingにメッセージを送るようにしています。
メリット6: パソコン用のアプリとスマホ用のアプリがある
パソコンだけでなくスマホでもSlackを簡単に使えます。
メリット7: 通知の設定もできる
Slackに新しいメッセージが来たときに、パソコンやスマホに通知させることもできますし、指定したメールアドレスに通知メールを送ることもできます。
メリット8: 複数のSlackに入っていてもそれらの切り替えが簡単にできる
わたしは現在、若手の会のSlackと金子研のslackに入っています。それらの切り替えを、アプリ内でクリック一回もしくはショートカットキー1つでできます。とても簡単です。
ここからはSlackのデメリットです。
デメリット1: 過去のさかのぼれる全体のメッセージ・ファイルに制限がある (無料版)
無料版では保存されるメッセージの数が10000まで、アップロードできるファイルの容量がチームで合計5GBまでと制限があります。スタンダード版にすればメッセージは無制限に保存されるようになり、アップロードできるファイルの容量が一人あたり10GBになり、プラス版にするとさらに容量が一人あたり20GBになります。10000メッセージになるのはまだまだ先の話で気にする必要はないかもしれませんが、いずれ有料版にしたいと考えています。
デメリット2: メールの練習にならない
いまだに一般的に使われている連絡のためのツールはメールです。企業で働くときも大学にのこるときも起業したり個人で働くときも、ほとんどの人が何かしらでメールを使うことになると思います。というわけで、卒業までにメールを使う上での一般的なルールを知っておくことが望ましいのです。ただ、研究室内ではSlackで完結してしまうため、メールの練習ができません。どこかのタイミングで学生とメールの練習をしたいと思います。
以上のように、デメリットはありますがSlackはとてもオススメです。いろいろなチーム内での情報共有・コミュニケーションツールとして、利用してみてはいかがでしょうか。
他にもslackのメリットをご存じの方がいらっしゃれば、twitter・facebook・メールなどを通して教えていただけると幸いです。