どんなときにデータ解析・データ分析で成果がでやすいか?

データ解析の成功事例を聞いてチャレンジしたい気持ちになったけど、いざ検討するとなるとそれなりにコストもかかりますよね。

  • 手元にデータはあるけど、解析して本当にうまくいくのか?(成果はでるのか?) うまくいきそうならプログラミング勉強しようかな・・・
  • いろいろなところにデータがちらばっているので集めるのはちょっと大変・・・解析して成果が得られそうならがんばって集めるけど・・・

このように考えている方もいらっしゃると思います。どのようなときにデータ解析で成功しやすくて、成果がでやすいのでしょうか。

これまで企業のデータを含めていろいろな種類のデータを解析して、成果をだしてきた わたしは、

そこに暗黙知があるとき

であると考えています。

データ解析によって暗黙知を形式知に!!

ってわけです。

たとえば、「あのベテランの人がレシピを見れば、そのレシピで作られる材料の物性がわかるんだけど、その人に話を聞いてもどうしてその物性になるかよくわからないんです・・・」って状況があるとします。こんなときは、製造条件と物性とのデータを集めてきて解析すれば、製造条件から材料の物性を推定するモデルが得られやすいです。

「あのベテランエンジニアが機器のいくつかのパラメータのトレンドを見ていれば、機器で異常が起こりそうなタイミングが分かる」ってときには、パラメータと異常のあるなしとのデータを集めてきて解析すれば、パラメータの値を入力すると、その後に異常が起こるかどうか判定してくれるモデルができやすいといえます。

このように、だれかの頭の中に経験的な知見・技術 (暗黙知) があるとき、その暗黙知をデータ解析によって、モデルの形 (形式知) に表現できる可能性があるわけです。”経験的な” というくらいで、その経験を積むまでのデータが (ちゃんと保存していれば) あるはずですので、解析するデータにも困りません。

これから団塊の世代の退職をはじめとして、いろいろな分野で技術伝承の問題が顕在化してきます。その問題の1つの解決手段として、データ解析による暗黙知の形式知化を検討してはいかがでしょうか?

ただ逆にいうと、暗黙知がない状況では、データ解析による成果を期待するのは危険です。データ解析は魔法ではありません。適当にデータをかませてガシャガシャ解析すればなんでも成果が出る、ってことにはならないのです。

データを取りやすい環境の整備、ディープラーニング・機械学習の発展によって、データ解析の機運が高まっています。そして実際、いろいろな分野のデータ解析の成功例がニュースをにぎわせています。データ解析を検討する際の参考になれば幸いです。

以上です。

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