「微分積分キャンパス・ゼミ」 微分積分の基礎、そしてラグランジュの未定乗数法を学びたい方へ

馬場敬之, 「微分積分キャンパス・ゼミ」, マセマ出版社, 2023 (改訂9)

マセマ出版社: https://books.mathema.jp/books/5w3xjukhb4swbw593mvff6u70s3yc0v4

Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4866153083

 

微分・積分についてわかりやすく学べる本です。以前に紹介した「マンガでわかる微分積分」より内容は充実していますが、難易度が上がります。

「マンガでわかる微分積分」 関数って何?から、微分積分の基礎を学びたい方へ
小島寛之, 「マンガでわかる微分積分」, オーム社, 2005オーム社: Amazon: データ解析や機械学習の多くの手法において、アルゴリズムの導出に微分・積分、主に微分が使われています。各手法の目的や各手法で達成したいことから、実際のア...

 

なので、たとえば「マンガでわかる微分積分」を読んだ後にさらに学びたい方に適した本といえます。

上の本の紹介でも述べたように、データ解析や機械学習においては、そこまで複雑な微分・積分は出てきません。そのため、「微分積分キャンパス・ゼミ」に書かれているような、高度な微分・積分の内容まで学ぶ必要はないともいえます。

一方で、「マンガでわかる微分積分」にはない内容で、今回の本にはある内容として、ラグランジュの未定乗数法があります。主成分分析 (Principal Component Analysis, PCA)部分的最小二乗回帰 (Partial Least Squares Regression, PLS)サポートベクターマシン (Support Vector Machine, SVM) などに用いられる内容となっており、手法について深く学びたい方は、読むとよいかと思います。

解説だけでなく、例題、演習問題、実践問題がありますので、しっかり読もうとすると数日かかると思います。

「微分積分キャンパス・ゼミ」 では、データ解析・機械学習に関連する内容として、主に以下のことを学べます。

 

  • 関数の極限
  • 微分の公式、媒介変数の微分、高次微分、極大値・極小値
  • テイラー展開、マクローリン展開
  • 積分、積分の公式 (部分積分など)
  • 2変数関数、偏微分、全微分
  • ラグランジュの未定乗数法

 

以上です。

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