大阪大学の銀杏会館にて2018年12月5日(水)・6日(木)で開催された第46回構造活性相関シンポジウムに参加し、金子研の B4 江尾知也@修士に進学する期待の学生 が口頭発表してきました。発表資料は金子研オンラインサロンにて共有しています。興味がありましたらご連絡ください。
構造活性相関シンポジウムは、日本薬学会構造活性相関部会が主催しており、テーマは以下の6つです。
- 生理活性物質の活性評価・構造展開・医農薬への応用
- 基本パラメータ・基本手法・情報数理的アプローチ
- 吸収・分布・代謝・毒性・環境毒性
- in silico技術(薬物-受容体相互作用計算、仮想スクリーニングなど)
- バイオインフォマティクス
- 分子情報処理(データベースを含む)・データ予測
このようなテーマのもと、特別講演が1件、招待講演が2件、口頭発表が5件、ポスター発表が28件あり活発に議論されていました。プログラムはこちらからご覧になれます。
そんな中、江尾は ドッキングシミュレーションを活用した定量的構造活性相関の精度の向上 というタイトルで口頭発表してきました。発表概要は次のとおりです。
標的タンパク質とリガンドの分子ドッキングシミュレーションにより算出することができるタンパク質とリガンドの結合親和性の数値に着目し、より精度の高い数値モデルの構築することを目指す。分子ドッキングのシミュレーションソフトは複数存在し、結合親和性の評価関数が異なったり、扱うタンパク質の性質に得手不得手が存在したりするため、様々なシミュレーションソフトを用いて結合親和性の数値を複数獲得し、それらを総合的に活用して定量的な構造活性相関モデルを構築する。
質疑応答の時間には、以下のようなコメント・質問をいただきました。
- ドッキングシミュレーションと構造記述子を合わせて使うのは目からウロコ
- モデル構築用のサンプルの数はどれくらい少なくできるか?
- ドッキングシミュレーションのスコアの補正は?
- 最適化された後の構造の違いを考慮する必要があるのではないか
- モデルの適用範囲に興味がある
- k近傍法を用いるときの距離はどのように計算しているか?
- いろいろなポースを利用するのよいと考えられる
もし発表内容やその後の進捗に興味がありましたら、金子研オンラインサロンで内容を共有していますので、ぜひご連絡ください。
最後になりますが、素敵なシンポジウムを運営されていた実行委員長の高木先生@大阪大学をはじめとする実行委員の皆さまや、発表内容に関して活発な議論をしていただいた方々にお礼申し上げます。
以上です。
質問やコメントなどありましたら、twitter, facebook, メールなどでご連絡いただけるとうれしいです。