化学工学会第50回秋季大会@鹿児島大学 郡元キャンパス で学生の研究発表・学生コンテスト [受賞あり]

 

2018年9月18, 19, 20日に開催されました化学工学会第50回秋季大会@鹿児島大学 郡元キャンパス に、データ化学工学研究室(金子研)のM1小島・B4山田と参加して参りました。

とても大規模な会議であり、27 会場で並行して(特別) シンポジウムや学生コンテストが実施され、口頭発表・ポスター発表が行われていました。化学工学会はいろいろな部会に分かれており、

 

  • バイオ部会
  • 超臨界流体部会
  • エネルギー部会
  • 安全部会
  • エレクトロニクス部会
  • 材料・界面部会
  • 環境部会
  • 化学装置材料部会
  • 基礎物性部会
  • 粒子・流体プロセス部会
  • 熱工学部会
  • 分離プロセス部会
  • 反応工学部会
  • システム・情報・シミュレーション (SIS) 部会

 

といった部会があります。さらに部会の中に分科会があり、それぞれセッションを企画しています。かなり大きいですね。

金子研のM1小島は、SIS部会の “プロセスシステム工学の最近の進歩” というセッションで、研究発表をしました。座長をしていただいた東京大学の杉山弘和先生、富士電機の村上賢哉様、どうもありがとうございます。

タイトルと講演概要を記載します。ちなみにタイトルは下のウェブサイトで公開されています。

SY-68 - 講演プログラム(セッション別) - 化学工学会 第50回秋季大会

 

タイトル: 時系列データの特徴を考慮した新規ソフトセンサー評価手法の開発

講演概要: ソフトセンサーの推定性能を評価する際、クロスバリデーションが広く用いられている。しかし、すでに構築されたソフトセンサーに対しては評価ができず、データ数によっては適切に評価できないこともある。そこで、時系列データの特徴を考慮してソフトセンサーの推定性能を適切に評価する手法を開発した。

 

A4一枚の要旨と、当日の発表資料のスライドは、金子研オンラインサロンで共有します。

 

B4の山田は、第17回プロセスデザイン学生コンテストにおいて発表しました。コンテストの課題は、製品純度 99.5 wt% 以上で温度 40 ℃ の液体プロピレンを、工場の稼働時間を年間 8,000 時間として一年あたり400,000トン、プロパン脱水素反応によって製造するプロセスを、プロセスシミュレータを活用して設計すること、です。山田は COCO/ChemSep というフリーソフトであるプロセスシミュレータを使って、プロセス設計しました。山田の特色としては、いくつかのパラメータの値を決める際、機械学習による回帰モデルの構築と、そのモデルの逆解析により最適化したことです。金子研っぽいですね。

その結果、

 

 

はい、受賞しました。しかも、新手法チャレンジ賞(株式会社オメガシミュレーション賞)とアドバンスト・モデリング賞(ピーエスイージャパン賞)のダブル受賞です。協賛の企業の皆様どうもありがとうございました。学生たちの励みになればと思っています。

 

発表として、二人とも堂々と発表していてよかったと思います。今回の学会発表のためにたくさん練習したようで、その成果が出てよかったです。

さらに発表以外でも、二人とも他の研究発表で手を挙げて質問していまして、頑張っていたと思います。特にM1の小島はたくさん質問していて、よい経験になったと思います。

 

ちなみに、二人の発表における質疑応答の時間にはこちらの質問をいただきました。

 

  • ディープニューラルネットワークは誤差逆伝播法?
  • 最適化手法は?
  • 学習回数は?
  • 今回の手法で学習回数が決まるということ?
  • 今回の手法で計算されたRMSEは、学習回数を重ねると必ずRMSEが上がった?
  • ネットワークの初期値は毎回変えた?
  • 空間における中点ではなく、時間に着目した理由は?
  • 機械学習をするとき、シミュレーションの結果だけでなく、文献の情報や実際の運転情報など外の情報も使えるか?
  • 水が凍る状況を考慮しているか?
  • 最初の回帰モデルを構築するためのサンプルどう作成したか?
  • 制約条件をどう組み込むか?
  • 抽剤を加えて蒸留することは?

 

これからも場数をふみながら頑張ってください。

 

以上です。

質問やコメントなどありましたら、twitter, facebook, メールなどでご連絡いただけるとうれしいです。

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