論文や報告書、レポートなど、文章を作成した後に複数人で確認したり修正したりすることがあると思います。化学工学研究室(金子研)でも、学会発表における要旨や論文誌に投稿する学術論文、また研究室内で作成する要旨、卒業論文、修士論文などを作成します。学生の要旨や論文を、学生と確認・修正する方法はこちらに書いたとおりです。
ここではその中で、特に word の校閲ツールを用いて、論文や報告書を学生と確認・修正していく時、毎年10人以上の学生とやり取りする中でやりやすい方法がありますので、説明します。もちろん、教員と学生という立場にかかわらず、いろいろな文章を複数人で確認したり修正したりする場合に通用すると思いますので、参考になりますと幸いです。
ここではAさんとBさんがいて、Aさんが学生、Bさんが金子という設定で進みます。まず、Aさん (学生) からBさん(金子)に、文章の書かれた word ファイルが提出されます。
[Bさん(金子)]
Word ファイルの内容を確認し、校閲ツールを使用して修正履歴を残しながら修正したり、検討してほしい内容のコメントを入れたりします。ちなみに、修正履歴を残す理由は、修正箇所を相手に分かりやすくするためと、さらに特に学生に対しては、教育的に修正箇所をしっかりと省みてもらうためです。なお学生に対しては、コメントも多くつけるようにしています。
その後、Aさんにファイルを送ります。
[Aさん(学生)]
修正箇所とコメントを確認し、必要に応じて修正したり、コメントの対応をしたりします。もちろん、修正する際は必ず修正履歴を残して修正します。
確認する際、校閲ツールの「次へ」をクリックすると、修正された箇所が順に出てきますので、クリックしながら確認できて便利です。確認しながら、必要に応じて修正するわけですが、修正履歴に関しては、Bさんの修正履歴が残っている中でAさんがさらに修正履歴を残すと、2つの修正履歴が残る形となり、ゴチャゴチャして次のBさんが確認しにくいです。そのため、Aさんは校閲ツールの「承諾」機能を用いて、一旦はBさんの修正をすべて反映させましょう。修正が問題なければそのままでOKですし、同じ箇所を改めて修正したい場合は、修正履歴を残して修正しましょう。ただし、元々Bさんは何らかの意図があり修正したわけですから、Aさんは再度修正した理由をコメントとして記載しましょう。
さらに、Bさんのコメントに対応します。その際に修正する際も、修正履歴を残します。何らかの理由でコメントに対して対応しない選択をした場合は、その理由をコメントの返信で述べましょう。なお、対応したコメントに対して「対応しました」という旨の返信を記載しても良いですが、少なくとも私とやり取りする場合は不要です。
他の箇所も必要に応じて修正履歴を残して修正したり、追加のコメントを入れたりします。
その後、Bさんにファイルを送ります。
[Bさん(金子)]
修正箇所とコメントを確認し、必要に応じて修正履歴を残して修正したり、コメントの対応をしたりします。修正履歴の確認と追加の修正に関しては上のAさんの方法と同じです。1つ前にAさんに送ったコメントに関して、Aさんが適切に対応していれば、そのコメントを削除します。そうでなければ、コメントへの返信として追加のコメントを記載します。
その後、Aさんにファイルを送ります。
[Aさん(学生)]
対応の仕方としては、上のAさんと同じです。
以上を繰り返して、修正履歴とコメントがなくなったら完成となります。
以上です。
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