アクリル樹脂重合のバッチプロセスにおける初期条件および運転条件を設計し、設計後の運転中に物性をオンライン推定し、オンライン推定値に基づいて将来予測をすうモデルを構築しました![DIC&金子研の共同研究論文]

DIC と金子研における共同研究の成果の論文が ACS Omega に掲載されましたので、ご紹介します。タイトルは

 

Batch Process Design Including Initial and Operating Conditions and Online Property Estimation in Acrylic Resin Polymerization

 

です。これは共同研究として DIC の方々と一緒に研究した成果であり、2023 年度修士卒の川越琳太さんが取り組んだ研究の成果です。

本研究では、バッチプロセスでアクリル樹脂を製造する際に、製品特性の目標範囲を達成するためのシステムを開発することを研究目的としました。まず、製品特性と初期条件の間で機械学習モデルを構築し、大量に生成した初期条件の候補をモデルに入力して製品特性を予測し、予測値が目標範囲に入る初期条件を提案します。次に、運転中に近赤外分光法によるスペクトルデータから製品特性をリアルタイムに推定するソフトセンサーを構築します。最後に、ソフトセンサーからの製品特性の連続的な推定値も活用して、製品特性の値が目標範囲に向かうようにリアルタイムに運転条件を設計する手法を提案します。

実際のバッチプロセスにおいて、反応器でアクリル樹脂を製造する際に提案するシステムを用いたところ、リアルタイムに的確に製品特性を推定できることおよび製品特性の目標範囲に入るように反応器を運転可能であることを確認しました。

興味のある方は、ぜひ論文をご覧いただければと思います。

 

以上です。

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